公園緑地、建築、土木・測量、廃棄物などの設計コンサルティング〜株式会社タナカ綜合環境設計(長崎県佐世保市)

児童養護施設「若竹の家」

児童養護施設「若竹の家」


 本施設の前身である 「慈海寮」は、1946年星野組社長・門屋盛一氏により佐世保市春日町に創立され、当初は戦災孤児収容所として運用がはじまりました。

 その後1952年に佐世保市立養護施設天心寮として設立、社会福祉法人若竹寮にて運用されてきましたが、1973年現在の柚木町に移転されて後、2014年に市より施設建物の民間移譲を受け、施設名を児童養護施設「若竹の家」に改名しました。

 しかし、当施設は既に建設より40年以上が経過、社会的には、児童を取り巻く養育環境の改善が見直されはじめている状況にあり、施設自体の老朽化も進んでいました。

 そこで、施設移譲を受けた機会を節目に、当法人にて建物の再整備(母屋機能の建替え)を図ることとり、基本設計及び実施設計、工事監理を弊社で担当させていただきました。

 母屋機能の建替え計画を進めるに当たっては、これまでの大舎型の施設づくりから、子ども達一人ひとりに寄り添えるような養護環境整備として、家庭的な住環境を主眼に、養育環境の小規模グループ化を図り、施設機能を合理的に分舎化する整備方針としました。

 分舎化した施設概要としては、地域小規模や里親支援の子ども達と、周辺地域の子ども達も一同に交流できるスペースとして地域交流室を配置した管理棟、既存の小規模グループと連携した新設小規模グループ棟を2棟、そして診察機能ももたせたカウンセリング室と、児童育成支援所としても活用できる地域相談室を配置した心理棟の合計4棟を建設しました。

 将来的には社会的養護の地域拠点として、家庭に戻った子ども達への継続的なフォローや自立支援、地域子育て支援等の専門的な支援機能の強化を目標にした施設づくりに努めるものであります。

 



納品場所 / 発注者 : 社会福祉法人若竹寮
納入年度 : 平成27年