「長崎県美しいまちづくり審議会」委員時代を通して思ったこと。
2003年7月1日~2011年7月31日までの8年間、長崎県から委嘱されていました、長崎県美しいまちづくり審議会委員の任務が終わりました。
平成15年、当時の金子知事は、景観行政に非常に熱心で県の政策調整局に都心整備室を設け「長崎県美しいまちづくり推進条例」を制定し、国が平成15年7月「美しい街づくり大綱」を公表する前から逸早く、『長崎県美しいまちづくり推進計画』に取組まれました。 その計画推進のための知事の諮問機関として、15名の委員で「長崎県美しいまちづくり審議会」が設置され、私もその委員として4期8年にわたって委嘱を受けてきました。
審議会委員としては、長崎県美しいまちづくり推進計画の策定、重点支援地区の認定、景観資産の登録などに伴う現地調査や審議などを行ってきました。特に景観資産登録では、平成23年1月末までに、まちなみ26件、建造物135件、合計161件が登録を承認してまいりました。
しかし、審議会委員として非常に残念に思うことがありました。それは、我がまち佐世保(旧佐世保市)の申請 登録件数が、なんと、梅が枝酒造(株)の建造物等の1件のみだったということです。観光都市佐世保として「観光立国を目指す」国や県の制度、景観への認識の変化に対応した景観行政が非常に遅れていたからです。
現在、県の景観行政担当部署は土木部都市計画課が担当され、平成23年4月に長崎県美しい景観形成計画「美しい長崎・景観宣言」が新たに策定されました。これからも長崎県が「観光立県」を推進していくうえで、自然、歴史・文化など県域の特徴的な景観を観光資源として活用することへの期待は大きく、今後とも、長崎らしい景観形成を推進していくための長崎県の姿勢は変わっていません。
佐世保市には、佐世保らしい景観資源がたくさんあることは市民もよく知っています。
国際観光都市佐世保を目指す上で「佐世保らしい景観形成をより一層推進する」ことは重要課題です。国や県の新たな景観行政に遅れないように、佐世保市も積極的に県の景観資産登録に対応してもらいたいものです。